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私とセミナーハウス

あれはいつのことだっただろうか。
私は、大学の3年生で、東大経済学部の山口ゼミに所属し、ゼミ合宿に参加していた。
その時のゼミでは、西伊豆の戸田寮に行き、戸田の港を泳いでいた。あの夏の日が鮮やかに甦る。

私が大学院に進学してから、山口重克先生から、君も学部のゼミに参加してくれ、と言われて行ったのが、八王子の大学セミナーハウスであった。
これがセミナーハウスとの関わりの始まりであった。1975年の夏のことだったと思う。

この時は、大学の個々の枠が外されたセミナーハウスがあることに感動し、また、合宿専用の施設としての風格、施設としての規模の大きさと質素な生活リズム、これらに驚いた。
山というか丘というか、一つの有機体を形成していた。
ノアの箱船を想像させる本館の建築美にも共鳴した。

皆で支え合うという趣旨に賛同し、千人会に入会させていただいた。
今では、名古屋の名城大学の松尾ゼミの学生と、合宿研究会の場として、故郷に帰る思いで、利用させていただいている。
名城大学経済学部教授、千人会会員
松尾 秀雄