セミナー・イベント

第45回大学職員セミナー
「大学における紛争の予防と解決をリードする 〜法務知識に学ぶ初期対応の重要性と戦略策定〜」

開催日時 2024年11月19日(火) 13:00~17:30
参加対象 主に大学職員
開催形式 Zoomを用いたオンラインセミナー
定員 50名
参加費 会員校 3,000円、一般校 5,000円、行政管理学会会員 3,000円
※会員校リストはこちらへ
※行政管理学会会員の方はお申込フォームの「行政管理学会所属状況」の「〇所属している」を選択してください
お支払い方法 ❶クレジットカード払い……後日お支払い用リンクをお送りいたします。
(VISA・MasterCard・JCB・AMRICANEXPRESS・ Diners Club International・Discover)
❷銀行振り込み……後日振込み先情報をお送りいたします。
申込方法 お申込みはこちらから
申込締切 2024年月10月21日(月)
主催 公益財団法人 大学セミナーハウス
後援 大学コンソーシアム八王子

【開催趣旨】

紛争の予防と解決は大学マネジメントの重要課題
ガバナンスや人事労務、教育、研究、学生対応、事業運営など幅広い領域にわたり、今日の大学は非常に多くの紛争を抱えています。社会に公表されるのはごく一部に過ぎないといわれますが、一方で訴訟となり社会から大きな注目を浴びるケースもあります。大学マネジメントの重要課題となった紛争の予防および解決に向けて大学職員に何ができるのか。そしてそのために、大学職員は何を学ぶべきか。これが今回大学職員セミナーのテーマです。
高度専門職(弁護士等)との協調が求められる
大学のマネジメント体制の現状といえば、紛争処理を担当する法務部門が設置されているのは一部の大規模大学に限られます。また、対象となる業務領域ごとに異なる専門性が求められるという特性を持つため、具体的な対応は担当部署に委ねられることが多くなります。そこでは、要所要所で弁護士等の高度専門職からの協力や指導を受けながらの適切な対応が求められますが、
そのためには、大学職員に高度専門職と協働する能力が必要です。この重責を担い、それぞれの部署において紛争の予防と解決をリードできる人材となるため大学職員が修得すべき能力と実践すべき行動は何か。先行する優れた事例を深堀りすることを通じて、我々は多くを学ぶことができるはずです。
紛争解決ツールとしての法務
今回のセミナーでは、20 年以上にわたり大学関係の人事・労務、財務、法務等の専門的業務に従事し、国私立大学の事務責任者として紛争の予防と解決に取り組んできた識者を講師としてお招きし、紛争解決ツールとしての法務知識を使いこなすことのできる人材となるための方策を探っていきたいと考えています。これからの大学マネジメントを担う皆様の積極的なご参加をお待ちしています。

《大学における「トラブル」と「紛争」》

トラブルとは、関係者間の主張にくい違いがあり、混乱や対立がみられる状態をさします。トラブルは、大学マネジメントのあらゆる場面で生じる可能性があり、適切な予防措置と初期対応を通じて事態を収束させることが要請されます。不十分な対応によって対立が深刻化した場合には、訴訟に発展する(=紛争化する)場合もあります。

【基調講演】「紛争の予防と解決をリードするために必要な知識と行動」
                 三浦春政(前城西大学事務局次長)


 講演では、複数の大学での事務責任者としての実務経験を振り返り、紛争の予防と解決のためのプロセスおよびそこで求められる知識や行動について、皆様と共に考えていきたいと思います。
まず始めに、セミナーのテーマとなっている紛争の予防と解決というものがどのようなプロセスをたどって行われるのか、いくつかの典型的事例の紹介を通じて具体的なイメージを持っていただきます。次に、紛争の発生、顕在化から初期対応、専門家への相談を含む本格対応、そして和解や裁判、さらには学外に波及する様々な二次的影響とその対応まで、一連の紛争処理プロセスをわかりやすく図式化することを試みます。
 我々がここで学ぶべき知識の中核をなすのが、紛争の予防と解決のための基準と手続きとしての法に関する知識(法務知識)です。具体的な紛争処理プロセスではもちろん、要所要所で弁護士等の高度専門職からの助言や指導を受けることが必要となります。この時、担当職員が一定の法務知識を有するか否かが、紛争処理の結果を大きく左右することになります。講演では、ガバナンス、人事労務、ハラスメント、学生対応など代表的な領域を取り上げ、担当職員に求められる知識と行動について、具体事例を折り込みながら説明します。
 最後に、紛争への対応を法務部門に固定された高度専門職に依存するのではなく、幅広い領域で法務という副専門を有する大学職員を育成する、という人事制度を構築することの有効性について論じます。
【プロフィール】
東京大学法学部卒。文部科学省(高等教育局、官房人事課)、三重大学、東京藝術大学、お茶の水女子大学、物質・材料研究機構及び私立大学を通して20年以上、大学関係の人事・労務、財務、法務等の専門的業務に従事。特に多数の困難なハラスメント事案を解決してきた実績を有する。著書に「問題ある教職員・学生への対応とメンタルヘルス」(学校経理研究会, 2016)、「判例大学法務」(学校経理研究会, 2023)がある。

【グループワーク】
テーマ:紛争対応の現状と課題

⼩グループに分かれて、具体的には以下のようなことについて議論していただきます。

1.リスクマネジメントおよび紛争処理の体制や運用上の問題
2.トラブルへの初期対応とこじれた場合に危惧される損害(事例の検討)
3.紛争を予防・解決するために修得すべき知識・行動と期待される成果

事前課題:
所属大学におけるリスクマネジメント、紛争対応の体制および運用状況について、分かる範囲で調べておいてください。
 

【当日プログラム】

11月19日(火) 12時45分~ Zoom入室受付
13:00~13:10 開会(挨拶:大学セミナーハウス )
13:10~14:30 基調講演
14:30~14:40 質疑応答
14:40~14:50 休憩
14:50〜16:30 グループワーク
16:30~17:20 各グループからの報告と総括
17:20~17:30 閉会(挨拶:神山正之企画委員長)

セミナーの目的

グループディスカッションでの議論・発表を中心に、事例報告・講演を通して、以下を実現することを目的とします。
*大学の抱えている課題の検討を通して職員の役割を考える。
*課題解決能力とプレゼンテーション力を涵養する。
*ヒューマンネットワークを構築する。
*他大学の取り組みや大学を取り巻く環境の最新情報を得る。

大学職員セミナー企画委員

神山 正之  立教大学入学センター<委員長>
青木加奈子  高崎健康福祉大学学長室参与
加藤 毅     筑波大学教学マネジメント室高等教育研究部門准教授
黒田絵里香  慶應義塾総務部課長・協生環境推進室事務長
田中 一平  法政大学学務部次長
渡邊 正樹      中央大学国際センター事務室担当課長

お問い合わせ

公益財団法人 大学セミナーハウス セミナー事業部
〒192-0372 東京都八王子市下柚木1987-1
TEL:042-676-8512(直)FAX:042-676-1220(代)
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