第12回EUセミナー
「分裂する世界に立ち向かうEU ―デモクラシーとグローバルな連帯」
日程 | 10月11日(金)~13日(日)2泊3日 |
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参加対象 | 大学生(学部学生、大学院生、留学生を含む)、高校生、社会人 |
開催形式 | 対面型セミナー |
定員 | 60 名 |
参加費 | 会員校学生・高校生 12,000円、一般校学生14,000円、社会人21,000円 ※参加費には宿泊費・食事費、消費税を含みます。 ※会員校リストはこちらへ |
お支払い方法 | ❶クレジットカード払い……後日お支払い用リンクをお送りいたします。 (VISA・MasterCard・JCB・AMRICANEXPRESS・ Diners Club International・Discover) ❷銀行振り込み……後日振込み先情報をお送りいたします。 |
会場 | 大学セミナーハウス(東京都八王子市下柚木1987-1) ※交通案内はこちら |
申込方法 | お申込みは、こちらから「第12回EUセミナー」申込みフォーム |
申込締切 | 2024年9月27日(金) ★申込み締切ました |
主催 | 公益財団法人 大学セミナーハウス |
後援 | 欧州連合駐日代表部 |
【開催趣旨】
今年は米国大統領選挙と欧州議会選挙・欧州委員長選出の年だ。ウクライナ・ガザ紛争の行方はなかなか見通せない中で、トランプ大統領が再選すると、米国の露中関係ばかりか米欧関係も再考を迫られることになるだろう。そうした国際秩序全体が動揺する中で、EUは新たに世界の安定要因としての存在感をどこまで示すことができるであろうか。内部にポピュリズム政権を含み、対外的にはロシアや中国の攻勢に苦慮するEUのデモクラティックで世界大のリーダーシップと連帯関係はどこまで可能なのか。フォンデアライエン委員長時代の成果を踏まえて、EU統合の行方を多角的にあらためて考えてみよう。
(企画委員長渡邊啓貴 )
【特別講演】
“The EU and Japan- like-minded partners in a changing world”
講演者:駐日欧州連合(EU)特命全権大使:ジャン=エリック・パケ
(H.E. Mr. Jean-Eric Paquet Ambassador of the EU to Japan)
【分科会】
ご関心のあるテーマ(分科会)を、申し込み時に選んでいただきます。希望者多数の場合は調整させていただきます。
分科会では、講師指導のもと、問題設定・解明・まとめといった段取りで議論を展開します。
分科会では、講師指導のもと、問題設定・解明・まとめといった段取りで議論を展開します。
<第1分科会>EU - 中国関係
中央大学経済研究所客員研究員・東北大学名誉教授 田中 素香
日本大学経済学部准教授 太田 瑞希子
主旨: 世界が日米欧と中ロとに分裂傾向を強めている中で、EUは中国と対抗しつつ協力する関係を続けている。貿易では、EUの貿易収支(輸出マイナス輸入)は大幅赤字となる一方、中国企業はEU企業を買収し、その技術を中国に持ち帰ることで中国企業の躍進の一因となった。しかし現在のマクロ経済を概観すると現在はEUと中国は共に低調・減速傾向にあるなど課題も多い。第1分科会では、これらの課題を検討するため、EUと中国の貿易、中国の対EU・FDI(海外直接投資)の動向と影響、そしてマクロ経済状況の3点について議論する。
●第1分科会事前課題
その他、EUと中国の基本的なマクロ経済データ、貿易データを調べパワーポイントにまとめておくこと。
以下の参考文献を読み、内容を理解しておく。 ・JETROのウェブサイトで、EUおよび中国に関するレポート EU:https://www.jetro.go.jp/world/europe/eu/ 中国:https://www.jetro.go.jp/world/asia/cn/ ・キャノングローバル戦略研究所 瀬口清之 「米国と EU の対中姿勢比較:外交面は協調、経済面では顕著な隔たり ~米国は中国企業排除、EU 主要国は中国企業の EU 域内投資を歓迎~」 https://cigs.canon/uploads/2024/07/16e17df67c79245f17970ff8280dd67aa7966314.pdf ・ニッセイ研究所 伊藤さゆり 「EUの対中国デリスキングの行方-2024年欧州議会選挙を越えて」 https://www.nli-research.co.jp/report/detail/id=75982?site=nli https://www.nli-research.co.jp/report/detail/id=78022?site=nli ・MUFG 土田陽介 「中国製 EV に追加関税を課す EU」 https://www.murc.jp/wp-content/uploads/2024/07/report_240705_01.pdf ・JETRO 「EU/ドイツと中国間の直接投資の動向」 https://www.jetro.go.jp/ext_images/_Reports/02/2021/d839a873aa53a2cc/202103.pdf ・みずほ総合研究所 「変容する中国の対外直接投資」 https://www.mizuho-rt.co.jp/publication/mhri/research/pdf/insight/gl200304.pdf ・世界経済評論 2022年11/12月号および2023年11/12月号 ・『現代ヨーロッパ経済(第6版)』有斐閣 |
●第1分科会参考文献
※上記参照
※上記参照
<第2分科会>EUはカーボンニュートラルな世界への移行を主導できるか?
立教大学経済学部教授 蓮見 雄
一橋大学大学院法学研究科教授 中西 優美子
主旨: 2023年、2050年気候中立を目指すEUの一連の法令の発効(あるいは政治合意)が達成されている。2024年は、その実現への道筋を具体化し、確固たるものにできるかどうか問われる節目の年となると予想される。同時に忘れてならないことは、カーボンニュートラルの実現は、EUだけでは実現できるものではなく、国際協力が不可欠である。ところが、米中対立やウクライナ戦争など、国際社会は分裂の様相を呈しており、以前にも増して国際協力が難しくなっているように思われる。そこで、この分科会では、第1に、EUの欧州グリーンディール政策を総点検した上で、第2にカーボンのニュートラル実現のための国際協力においてEUがどのような役割を果たすことができるかについて検討し、第3にEUとグリーンアライアンスを締結している日本の役割について考えてみたい。
●第2分科会事前課題
分科会テーマに関するトピックをパワーポイントで簡潔にまとめてくること。
分科会テーマに関するトピックをパワーポイントで簡潔にまとめてくること。
●第2分科会参考文献
・中西優美子『概説EU環境法』法律文化社、2021年
・蓮見雄・高屋定美編著『欧州グリーンディールとEU経済の復興』文眞堂、2023年
・ ITI調査研究シリーズNo.153
欧州グリーンディール戦略の現状と展望
・中西優美子『概説EU環境法』法律文化社、2021年
・蓮見雄・高屋定美編著『欧州グリーンディールとEU経済の復興』文眞堂、2023年
・ ITI調査研究シリーズNo.153
欧州グリーンディール戦略の現状と展望
<第3分科会>2024年欧州議会選挙結果と欧州市民の連帯
早稲田大学政治経済学術院教授 福田 耕治
青山学院大学国際政治経済学部教授 押村 高
主旨:2024年6月の欧州議会選挙では、第1党の欧州人民党(EPP)のみならず、社会民主党(S&D)、再生欧州党(RE)、緑の党(G/EFA)が議席を減らし、極右ポピュリスト政党のアイデンティティ民主党(ID)、欧州保守・改革党(ECR)などが大幅に議席を伸ばすことが世論調査で予想されている。その背景には、ウクライナ戦争の影響による欧州諸国の物価・エネルギー価格の高騰に伴う家計への圧迫があり、フォンデア・ライエン欧州委員会が推進してきた欧州グリンデイールによる脱炭素政策への反発、また難民庇護申請者数が120万人を上回る現状に鑑みて、極右政党が主張する反移民・難民政策への有権者の支持増大がある。第3分科会では、選挙結果を分析し、EUのウクライナ支援政策、環境政策、移民・難民政策などで、加盟国間のみならず欧州市民の間でも分断が顕在化する現在、欧州市民社会の連帯をめぐる諸問題を議論したい。
●第3分科会事前課題
第3分科会のテーマに関係する任意の論題で、各自数枚程度のPPTスライドを準備してきてください。
第3分科会のテーマに関係する任意の論題で、各自数枚程度のPPTスライドを準備してきてください。
●第3分科会参考文献
2024年欧州議会選挙については、選挙結果が出てから追加資料を提供する。
とりあえず、予備知識として、下記を参照されたい。
https://eumag.jp/article/qa0524b/
https://www.dir.co.jp/report/column/20240126_012061.html
https://www.nikkei.com/topics/24032901
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR12D510S4A410C2000000/
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR18AK30Y3A211C2000000/
https://ippjapan.org/archives/8406
https://www.smtb.jp/personal/useful/market-column/sera-column_52
https://www.jetro.go.jp/biznews/2024/05/83b4d744451160b3.html
三井物産戦略研究所国際情報部平石隆司「右派ポピュリズム台頭下でEUが迎える「政治の季節」―政策的インプリケーションと今後の課題―」
福田耕治編著(2016)『EU・欧州統合研究』成文堂
須網隆夫・経団連21世紀政策研究所編(2021)『EUと新しい国際秩序』日本評論社
2024年欧州議会選挙については、選挙結果が出てから追加資料を提供する。
とりあえず、予備知識として、下記を参照されたい。
https://eumag.jp/article/qa0524b/
https://www.dir.co.jp/report/column/20240126_012061.html
https://www.nikkei.com/topics/24032901
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR12D510S4A410C2000000/
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR18AK30Y3A211C2000000/
https://ippjapan.org/archives/8406
https://www.smtb.jp/personal/useful/market-column/sera-column_52
https://www.jetro.go.jp/biznews/2024/05/83b4d744451160b3.html
三井物産戦略研究所国際情報部平石隆司「右派ポピュリズム台頭下でEUが迎える「政治の季節」―政策的インプリケーションと今後の課題―」
福田耕治編著(2016)『EU・欧州統合研究』成文堂
須網隆夫・経団連21世紀政策研究所編(2021)『EUと新しい国際秩序』日本評論社
<第4分科会>EUの共通外交安全保障政策の可能性と課題
帝京大学法学部教授・東京外国語大学名誉教授 渡邊 啓貴
東洋英和女学院大学国際社会学部教授 小久保 康之
主旨:2024年4月9日、EUのボレル外交安全保障上級代表は、欧州議会での演説で、EUは共同市場の段階、通貨統合の段階に続いて、第3段階として共通の安全保障と防衛を中核に議論する時代に入ったと述べました。ウクライナ危機、ガザを巡る紛争、米欧関係の冷え込み、などを背景として、EU独自の安全保障政策や防衛政策を構築すべきだという認識です。本分科会では、混沌としてきた世界の中で、EUがどのように自立しようとしているのか、個別の紛争に対する対応の分析やEU加盟各国の意見調整などを踏まえて、議論します。
●第4分科会事前課題
下記参考文献を読んだ上で、EUが共通外交安全保障政策の枠組みで実施してきた共通政策をまとめると同時に、本分科会主旨で紹介したボレル上級代表の発言にあったEU統合の第3段階としての共通外交安全保障政策とは、どのような方向に進むと考えられるのか考察し、ワードないしパワーポイントで簡単なレジュメを作成して、当日簡単な報告が出来るように準備しておくこと。
下記参考文献を読んだ上で、EUが共通外交安全保障政策の枠組みで実施してきた共通政策をまとめると同時に、本分科会主旨で紹介したボレル上級代表の発言にあったEU統合の第3段階としての共通外交安全保障政策とは、どのような方向に進むと考えられるのか考察し、ワードないしパワーポイントで簡単なレジュメを作成して、当日簡単な報告が出来るように準備しておくこと。
●第4分科会参考文献
・広瀬佳一・小久保康之編著『現代ヨーロッパの国際政治』法律文化社、2023年。(特に、9章、13章、14章、15章、16章)
・小林正英「第14章 EUの安全保障・防衛政策」森井裕一編『ヨーロッパ政治経済・入門新版』有斐閣、2022年。293~316頁。
・渡邊啓貴「トランプ政権からバイデン政権の米・EU関係」須網隆夫・21世紀政策研究所編『EUと新しい国際秩序』信山社、2021年、292-325頁。
・広瀬佳一編『現代ヨーロッパの安全保障』ミネルヴァ書房、2019年。(特に第5章、第11章)
・「EUの共通安全保障・防衛政策(CSDP)とは?」(2013)https://eumag.jp/questions/f1013/
・「権益・安全の確保目指すEU海洋安全保障戦略」(2016)https://eumag.jp/feature/b1016/
・渡邊啓貴「第4章第2節 グローバル秩序、EU と米国の関係」21世紀政策研究所『EUと新しい国際秩序』2021年
・渡邊啓貴「多極時代の『戦略的自立』を模索するEU」『海外事情9-10』2021年9月 64-85頁
・「欧州の戦略的自立と世界戦略」『金融財政ビジネス』時事通信社2021年4月21日 14-18頁
・「「戦略的自立」を模索するEU」『Voice』2021年12月 120-129頁
・「外交対話による解決を模索する欧州の戦略的背景」『金融財政ビジネス』2022年12月8日4-8頁
・「44か国の首脳が一堂に会す、欧州の結束に新たな枠組み」『エコノミスト』2023年2月7日
・広瀬佳一・小久保康之編著『現代ヨーロッパの国際政治』法律文化社、2023年。(特に、9章、13章、14章、15章、16章)
・小林正英「第14章 EUの安全保障・防衛政策」森井裕一編『ヨーロッパ政治経済・入門新版』有斐閣、2022年。293~316頁。
・渡邊啓貴「トランプ政権からバイデン政権の米・EU関係」須網隆夫・21世紀政策研究所編『EUと新しい国際秩序』信山社、2021年、292-325頁。
・広瀬佳一編『現代ヨーロッパの安全保障』ミネルヴァ書房、2019年。(特に第5章、第11章)
・「EUの共通安全保障・防衛政策(CSDP)とは?」(2013)https://eumag.jp/questions/f1013/
・「権益・安全の確保目指すEU海洋安全保障戦略」(2016)https://eumag.jp/feature/b1016/
・渡邊啓貴「第4章第2節 グローバル秩序、EU と米国の関係」21世紀政策研究所『EUと新しい国際秩序』2021年
・渡邊啓貴「多極時代の『戦略的自立』を模索するEU」『海外事情9-10』2021年9月 64-85頁
・「欧州の戦略的自立と世界戦略」『金融財政ビジネス』時事通信社2021年4月21日 14-18頁
・「「戦略的自立」を模索するEU」『Voice』2021年12月 120-129頁
・「外交対話による解決を模索する欧州の戦略的背景」『金融財政ビジネス』2022年12月8日4-8頁
・「44か国の首脳が一堂に会す、欧州の結束に新たな枠組み」『エコノミスト』2023年2月7日
【開催当日プログラム】
第1日目 10月11日(金)17:00~受付後、18:00~夕食
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19:00~19:10 | 開会(理事長挨拶・委員長趣旨説明) |
19:10~19:20 | オリエンテーション(3日間の過ごし方) |
19:20~20:50 | パネルディスカッション |
21:00~22:30 | 【分科会討論 1】 |
第2日目 10月 12日(土)
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08:00~ | 朝食 |
08:45~09:00 | 学生幹事会連絡会 |
09:15~10:25 | 【分科会討論 2】 |
10:30~12:00 | 特別講演 |
12:00〜 | 記念撮影・昼食 |
13:00~16:00 | 【分科会討論 3】 |
16:15~18:00 | 全体会(2)・分科会中間報告会 |
18:00~ | 夕食 |
19:00~21:30 | 【分科会討論 4】 |
21:30~23:00 | 参加者懇親会 |
第3日目 10月13日(日)
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08:00~ | 朝食・宿泊室を退室 |
09:30~11:50 | 【分科会討論 5】 |
12:00~ | 昼食 |
13:00~15:30 | 全体会(3)・分科会最終報告会 |
15:30~ | 出席証明書配布・閉会 |
【EUセミナー企画委員】
<委員長>
渡邊 啓貴(帝京大学法学部教授・東京外国語大学名誉教授)
<委員>
太田 瑞希子(日本大学経済学部准教授)
押村 高(青山学院大学国際政治経済学部教授)
小久保 康之(東洋英和女学院大学国際社会学部教授)
田中 素香(中央大学経済研究所客員研究員・東北大学名誉教授)
中西 優美子(一橋大学大学院法学研究科教授)
蓮見 雄(立教大学経済学部教授)
福田 耕治(早稲田大学政治経済学術院教授)
渡邊 啓貴(帝京大学法学部教授・東京外国語大学名誉教授)
<委員>
太田 瑞希子(日本大学経済学部准教授)
押村 高(青山学院大学国際政治経済学部教授)
小久保 康之(東洋英和女学院大学国際社会学部教授)
田中 素香(中央大学経済研究所客員研究員・東北大学名誉教授)
中西 優美子(一橋大学大学院法学研究科教授)
蓮見 雄(立教大学経済学部教授)
福田 耕治(早稲田大学政治経済学術院教授)
【お問い合わせ】
公益財団法人 大学セミナーハウス セミナー事業部
〒192-0372 東京都八王子市下柚木1987-1
TEL:042-676-8512(直)FAX:042-676-1220(代)
E-mail:seminar@seminarhouse.or.jp
URL:https://iush.jp/
〒192-0372 東京都八王子市下柚木1987-1
TEL:042-676-8512(直)FAX:042-676-1220(代)
E-mail:seminar@seminarhouse.or.jp
URL:https://iush.jp/