第12回 EUセミナー
分裂する世界に立ち向かうEUーデモクラシーとグローバルな連帯
実施報告
期日 | 2024年10月11日(金)~13日(日) |
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会場 | 大学セミナーハウス (東京都八王子市下柚木1987-1) |
主催 | 公益財団法人大学セミナーハウス |
後援 | 駐日欧州連合代表部 |
参加状況 9校 66名 社会人0名 合計 66名
立教大学(19名)、帝京大学(18名)、日本大学(13名)、東洋英和女学院大学(11名)、
青山学院大学(1名)、桜美林大学(1名)、大阪大学(1名)、東京学芸大学(1名)、一橋大学(1名)
青山学院大学(1名)、桜美林大学(1名)、大阪大学(1名)、東京学芸大学(1名)、一橋大学(1名)
開催趣旨
今年は米国大統領選挙と欧州議会選挙・欧州委員長選出の年だ。ウクライナ・ガザ紛争の行方はなかなか見通せない中で、トランプ大統領が再選すると、米国の露中関係ばかりか米欧関係も再考を迫られることになるだろう。そうした国際秩序全体が動揺する中で、EUは新たに世界の安定要因としての存在感をどこまで示すことができるであろうか。内部にポピュリズム政権を含み、対外的にはロシアや中国の攻勢に苦慮するEUのデモクラティックで世界大のリーダーシップと連帯関係はどこまで可能なのか。フォンデアライエン委員長時代の成果を踏まえて、EU統合の行方を多角的にあらためて考えてみよう。
(企画委員長 渡邊啓貴 )
(企画委員長 渡邊啓貴 )
INDEX
開会式 10月11日(金)
【講師パネルディスカッション】 10月11日
初めに渡邊啓貴企画委員長より、今年度のテーマ「分裂する世界に立ち向かうEU ―デモクラシーとグローバルな連帯」についての趣旨説明がありました。
さらに自己紹介も兼ねて、分科会のテーマについて各講師にお話しいただき、そこで出てきた話題をさらに深堀りした議論が行われました。
参加者からは、「今後、分科会で考えていく必要があることをみつけることができた」との感想をいただきました。
さらに自己紹介も兼ねて、分科会のテーマについて各講師にお話しいただき、そこで出てきた話題をさらに深堀りした議論が行われました。
参加者からは、「今後、分科会で考えていく必要があることをみつけることができた」との感想をいただきました。
【特別講演】10月12日(土)
テーマ | “The EU and Japan- like-minded partners in a changing world” |
講演者 | 講演者:駐日欧州連合(EU)特命全権大使 ジャン=エリック・パケ氏 (H.E. Mr. Jean-Eric Paquet Ambassador of the EU to Japan) |
逐次通訳 | 鬼頭真理氏 |
駐日欧州連合(EU)特命全権大使 ジャン=エリック・パケ氏より、
1.グローバルアクターとしてのEU
2.EUと日本
という2大トピックスについて、グローバルパートナーとしての緊密な連帯、EUとウクライナとの連帯の継続、人権問題、グリーンディール、グリーンアライアンス、そして安全保障についての連帯と、多岐に渡る内容をお話しいただきました。
参加者からの質問について、一つ一つ丁寧な回答をいただきました。
参加者からは、
「普段の学生生活では、お会いすることのない大使とお会いすることができたこと、そして直に質問とお話を聞けたこと良い経験になりました」との感想をいただきました。
1.グローバルアクターとしてのEU
2.EUと日本
という2大トピックスについて、グローバルパートナーとしての緊密な連帯、EUとウクライナとの連帯の継続、人権問題、グリーンディール、グリーンアライアンス、そして安全保障についての連帯と、多岐に渡る内容をお話しいただきました。
参加者からの質問について、一つ一つ丁寧な回答をいただきました。
参加者からは、
「普段の学生生活では、お会いすることのない大使とお会いすることができたこと、そして直に質問とお話を聞けたこと良い経験になりました」との感想をいただきました。
【分科会討論】10月11日(金)~13日(日)
EUセミナーは毎回各分科会の講師の先生から事前課題と参考資料が示され、参加者がセミナー開催までに資料を調べ、課題を考えたうえでセミナーに参加します。今年は次の四つの分科会に分かれて、それぞれ5回にわたって討議を展開しました。
今年は事前に準備してきた方が多く、課題を深く掘り下げて、報告会への検討を重ねられたようです。
今年は事前に準備してきた方が多く、課題を深く掘り下げて、報告会への検討を重ねられたようです。
第1分科会
テーマ |
EU-中国関係
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指導講師 |
田中 素香(中央大学経済研究所客員研究員、東北大学名誉教授) 太田 瑞希子(日本大学経済学部准教授) |
主旨: 世界が日米欧と中ロとに分裂傾向を強めている中で、EUは中国と対抗しつつ協力する関係を続けている。貿易では、EUの貿易収支(輸出マイナス輸入)は大幅赤字となる一方、中国企業はEU企業を買収し、その技術を中国に持ち帰ることで中国企業の躍進の一因となった。しかし現在のマクロ経済を概観すると現在はEUと中国は共に低調・減速傾向にあるなど課題も多い。第1分科会では、これらの課題を検討するため、EUと中国の貿易、中国の対EU・FDI(海外直接投資)の動向と影響、そしてマクロ経済状況の3点について議論する。
第2分科会
テーマ |
EUはカーボンニュートラルな世界への移行を主導できるか?
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指導講師 |
蓮見 雄(立教大学経済学部教授)
中西優美子(一橋大学大学院法学研究科教授) |
主旨:2023年、2050年気候中立を目指すEUの一連の法令の発効(あるいは政治合意)が達成されている。2024年は、その実現への道筋を具体化し、確固たるものにできるかどうか問われる節目の年となると予想される。同時に忘れてならないことは、カーボンニュートラルの実現は、EUだけでは実現できるものではなく、国際協力が不可欠である。ところが、米中対立やウクライナ戦争など、国際社会は分裂の様相を呈しており、以前にも増して国際協力が難しくなっているように思われる。そこで、この分科会では、第1に、EUの欧州グリーンディール政策を総点検した上で、第2にカーボンのニュートラル実現のための国際協力においてEUがどのような役割を果たすことができるかについて検討し、第3にEUとグリーンアライアンスを締結している日本の役割について考えてみたい。
第3分科会
テーマ |
2024年欧州議会選挙結果と欧州市民の連帯
|
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指導講師 |
福田 耕治(早稲田大学政治経済学術院教授) |
主旨: 2024年6月の欧州議会選挙では、第1党の欧州人民党(EPP)のみならず、社会民主党(S&D)、再生欧州党(RE)、緑の党(G/EFA)が議席を減らし、極右ポピュリスト政党のアイデンティティ民主党(ID)、欧州保守・改革党(ECR)などが大幅に議席を伸ばすことが世論調査で予想されている。その背景には、ウクライナ戦争の影響による欧州諸国の物価・エネルギー価格の高騰に伴う家計への圧迫があり、フォンデア・ライエン欧州委員会が推進してきた欧州グリンデイールによる脱炭素政策への反発、また難民庇護申請者数が120万人を上回る現状に鑑みて、極右政党が主張する反移民・難民政策への有権者の支持増大がある。第3分科会では、選挙結果を分析し、EUのウクライナ支援政策、環境政策、移民・難民政策などで、加盟国間のみならず欧州市民の間でも分断が顕在化する現在、欧州市民社会の連帯をめぐる諸問題を議論したい。
第4分科会
テーマ | EUの共通外交安全保障政策の可能性と課題 |
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指導講師 | 渡邊 啓貴(帝京大学法学部教授、東京外国語大学名誉教授) 小久保 康之(東洋英和女学院大学国際社会学部教授) |
主旨:2024年4月9日、EUのボレル外交安全保障上級代表は、欧州議会での演説で、EUは共同市場の段階、通貨統合の段階に続いて、第3段階として共通の安全保障と防衛を中核に議論する時代に入ったと述べました。ウクライナ危機、ガザを巡る紛争、米欧関係の冷え込み、などを背景として、EU独自の安全保障政策や防衛政策を構築すべきだという認識です。本分科会では、混沌としてきた世界の中で、EUがどのように自立しようとしているのか、個別の紛争に対する対応の分析やEU加盟各国の意見調整などを踏まえて、議論します。
【分科会中間報告会】10月12日(土)
【分科会最終報告会】10月13日(日)
最終日の最後の全体会は、3日間、各分科会の課題を深く掘り下げ検討を重ねた結果を発表する場となりました。
各分科会報告後、活発な質疑応答が交わされ、最後は先生からの講評をいただき終了となりました。
なお、中間報告会・最終報告会の司会、タイムキーパー、マイク係は、各分科会から選出された学生幹事が交代で担当しました。
【第1分科会】EU-中国関係
【第2分科会】EUはカーボンニュートラルな世界への移行を主導できるか?
【第3分科会】2024年欧州議会選挙結果と欧州市民の連帯
【第4分科会】EUの共通外交安全保障政策の可能性と課題
参加者からは、「各班がレベルの高い発表をしていたし、発表者も調べたことをわかりやすく伝えようとしていた」「7時間程度で発表できる質にまで向上させたのは皆で協力できたからだと思う。」などの感想をいただきました。
各分科会報告後、活発な質疑応答が交わされ、最後は先生からの講評をいただき終了となりました。
なお、中間報告会・最終報告会の司会、タイムキーパー、マイク係は、各分科会から選出された学生幹事が交代で担当しました。
【第1分科会】EU-中国関係
【第2分科会】EUはカーボンニュートラルな世界への移行を主導できるか?
【第3分科会】2024年欧州議会選挙結果と欧州市民の連帯
【第4分科会】EUの共通外交安全保障政策の可能性と課題
参加者からは、「各班がレベルの高い発表をしていたし、発表者も調べたことをわかりやすく伝えようとしていた」「7時間程度で発表できる質にまで向上させたのは皆で協力できたからだと思う。」などの感想をいただきました。
【参加者懇親会】 10月12日(土)
【特別講演後の記念撮影】 10月12日(土)
【出席証明書交付】10月13日(日)
閉会式では、大学セミナーハウス専務理事からの挨拶があり、その後各分科会講師から第12回EUセミナー出席証明書が参加者全員に配られました。
参加者の皆さんはそれぞれの分科会講師を囲み、出席証明書を手に記念写真を撮影しました。
参加者の皆さんにはアンケートにご協力いただき、ありがとうございました。
ご回答いただきました方からは、「事前学習を設けていたのが良かった」「今後取り上げてほしい課題は、直近で起きたEU域内の問題か政策について」など、貴重なご意見を伺うことができました。
皆さんからいただいたご意見ご評価を参考に、より良いセミナーが開催できるよう努めてまいります。
参加者の皆さんはそれぞれの分科会講師を囲み、出席証明書を手に記念写真を撮影しました。
参加者の皆さんにはアンケートにご協力いただき、ありがとうございました。
ご回答いただきました方からは、「事前学習を設けていたのが良かった」「今後取り上げてほしい課題は、直近で起きたEU域内の問題か政策について」など、貴重なご意見を伺うことができました。
皆さんからいただいたご意見ご評価を参考に、より良いセミナーが開催できるよう努めてまいります。
【EUセミナー企画委員】
<委員長>
渡邊 啓貴(帝京大学法学部教授・東京外国語大学名誉教授)
<委員>
太田 瑞希子(日本大学経済学部准教授)
押村 高(青山学院大学国際政治経済学部教授)
小久保 康之(東洋英和女学院大学国際社会学部教授)
田中 素香(中央大学経済研究所客員研究員・東北大学名誉教授)
中西 優美子(一橋大学大学院法学研究科教授)
蓮見 雄(立教大学経済学部教授)
福田 耕治(早稲田大学政治経済学術院教授)
渡邊 啓貴(帝京大学法学部教授・東京外国語大学名誉教授)
<委員>
太田 瑞希子(日本大学経済学部准教授)
押村 高(青山学院大学国際政治経済学部教授)
小久保 康之(東洋英和女学院大学国際社会学部教授)
田中 素香(中央大学経済研究所客員研究員・東北大学名誉教授)
中西 優美子(一橋大学大学院法学研究科教授)
蓮見 雄(立教大学経済学部教授)
福田 耕治(早稲田大学政治経済学術院教授)
お問い合わせ
公益財団法人 大学セミナーハウス セミナー事業部
〒192-0372 東京都八王子市下柚木1987-1
TEL:042-676-8512(直)FAX:042-676-1220(代)
E-mail:seminar@seminarhouse.or.jp
URL:https://iush.jp/
〒192-0372 東京都八王子市下柚木1987-1
TEL:042-676-8512(直)FAX:042-676-1220(代)
E-mail:seminar@seminarhouse.or.jp
URL:https://iush.jp/