セミナー・イベント

第37回大学職員セミナー
大学職員の役割をあらためて考えてみよう

実施報告

期間 2018年7月6日(金)
場所 法政大学市ヶ谷キャンパス(ボアソナードタワー26階・スカイホール)
主催 公益財団法人大学セミナーハウス
協賛 公益社団法人学術・文化・産業ネットワーク多摩

参加状況 :91名・58校(順不同)

昭和女子(6)、東海(5)、城西・駿河台(各4)、杏林・日本赤十字看護・白鴎(各3)、岩手県立・宇都宮・埼玉医科・志學館・静岡福祉・順天堂・高崎経済・東京神学・同志社・新潟・日本女子・明星(各2)、愛知淑徳・お茶の水女子・桜美林・関西・慶應義塾・国士舘・駒澤・埼玉県立・静岡産業・実践女子・首都大学東京・白百合女子・清泉女子・摂南・高崎健康福祉・多摩美術・中京・筑波・東京・東京女子・東京薬科・東邦音楽・東洋学園・常葉・日本女子体育・日本赤十字秋田看護・日本体育・一橋・弘前学院・福島県立医科・前橋工科・松山・ものつくり・安田女子・ヤマザキ動物看護・山梨・横浜国立・横浜市立・早稲田(各1)
                                                  

趣旨

 「大学職員セミナー」は、今回で第37回を迎えます。近年は「大学職員の可能性を広げよう」を共通テーマに、先駆的な活躍をされている職員の事例発表や、学生支援、大学のグローバル化、入試、広報といった具体的な課題を掲げて研修会を進めてきた。文部科学省をはじめ教育に関わる多くの機関で「大学職員の役割」について再確認され、望むべき「教職協働」の在り方について活発な議論がなされるようになった。大学職員はより高度化が求められる中で専門性に磨きをかけることが望まれる一方で、総合力を備えたうえで大学経営に関する企画力、調整力を発揮すること等、期待される役割、機能も様々である。学生や教員とともに大学を構成する職員が果たすべき役割、あるいは果たせる役割を考え、迫りくる新時代においてどのような力を持たなければならないか。そうした議論の中から大学職員のアイデンティティを見直す機会にしたい。
 

■話題提供
「大学職員の役割を考えるためのちょっとした話題」
                          法政大学常務理事 近藤清之

 大学職員から常務理事に昇任した近藤氏は、ユーモアを交えながら大学に対する社会からの要請が大きく変化するなかで、学生・教員・職員の関係も抜本的に見直しが求められている、と法政大学のSD実施事例を紹介しながらグループワークに向けた問題提起をされた。参加者からは「大学職員としてのあるべき姿を改めて意識することができた」「自分自身が学生支援の実践者となる気持ち、当事者となる覚悟を持つ必要性について常日頃考えていたので、大変共感し、また自分の志に確信が持てた」との感想が寄せられている。

職員自身が高度な知識と技能に裏付けられた職業人としての自覚をもたないといけないのでは?

グループワーク

 90人を超える参加者が受け身の受講者にならないように全員が発言できる機会をつくるためにワールド・カフェ形式で14グループに分かれて、7つのテーマ(「教員との対応で困ったこと」「学生との対応で困ったこと」「困った職員」「大学職員って何?」「何故大学職員になった?」「大学職員必携のスキルは?」「大学職員必携の知識は?」)を掲げて議論した。
 その結果、参加者からは「普段他大学の職員との交流が少ないが、本セミナーのグループワークを通じ、自大学との共通点や相違点を認識することができ、今後の課題を発見できる貴重な機会となった」、「様々な設置形態の職員の方のお話を聞くことができ、共通する部分・異なる部分を実感することで、本学の現状をこれまで以上に理解することができた」、「情報を共有でき、また新たな気づきを得ることができた。他大学の職員の発言や発表の仕方などを体験し大いに刺激となった」との感想が寄せられ。国公私立大学の壁を越えて、部署・年齢・立場など多様な参加者が意見交換する貴重な機会となった。

■特別講演
大学職員に期待すること
                            法政大学総長 田中優子

 2030年の法政大学のあるべき姿を構想した長期ビジョン「HOSEI2030」の策定プロセスや「法政大学憲章」を体現する「自由を生き抜く実践知」のブランディング・プロセスなど学生・教職員を巻き込みながら大学改革を推進する 田中総長は、リーダーとして改革に取り組むなかで、いかに学生・教員はもちろんのこと職員の果たすべき役割が重要であるかということを自らの実践に基づいて講演された。多忙化する業務・高度な知識・技能が求められているなかで、職員は学び続けることによって自らの意見を持ち、積極的に発言し、大学経営に参加してほしいとメッセージを送られた。
 参加者からは、「非常に勇気をいただいた。ワクワクするご講演でした。」「総長がこれだけ職員について語れることに感動した」「自大学の取組をさらけ出すことはとても勇気のいることだが、すべての大学に共通する改革の提案を明確に示していただき、大変に勇気づけられた」「大学職員として働くにあたって非常にモーチベーションが上がるお話を聞くことができた」「職員としての立場を尊重する田中総長の考え方に感銘を受けた。“職員が学べる大学にしたい”という熱い思いがひしひしと伝わってきた」などの、勇気づけられ、今後の励みになったという感想が多く届いた。

自らの意見を持ち、積極的に発言し、大学経営に参加してほしい、との職員へのメッセージ。

“職員が学べる大学にしたい”という熱い思いがひしひしと伝わってきた

大学職員セミナー企画委員会

<委員長>法政大学常務理事・近藤 清之 
<委 員>高崎経済大学教育グループキャリア支援チーム・青木加奈子
       慶應義塾塾監局総務部主任・黒田絵里香
              中央大学入学センター入学企画課課長・大久保陽造
              桜美林大学大学院・大学アドミニストレーション研究科教授・山本 眞一