セミナー・イベント

第13回EUセミナー
「不確実化する世界におけるEUの真価」
 

日程 2025年10月10日(金)~12日(日)2泊3日
参加対象 大学生(学部学生、大学院生、留学生を含む)、高校生、社会人
開催形式 対面宿泊型セミナー
定員  60 名
参加費 会員校学生・高校生 14,000円、一般校学生16,000円、社会人23,000円
※参加費には宿泊費・食事費、消費税を含みます。
※セミナー講師のゼミ生・または講師の紹介でご参加の方は、会員校料金
※会員校リストはこちらへ
お支払い方法 ❶クレジットカード払い……後日お支払い用リンクをお送りいたします。
(VISA・MasterCard・JCB・AMRICANEXPRESS・ Diners Club International・Discover)
❷銀行振り込み……後日振込み先情報をお送りいたします。
会場 大学セミナーハウス(東京都八王子市下柚木1987-1)
※交通案内はこちら
申込方法 お申込みは締切ました 「第13回EUセミナー」申込みフォーム
申込締切 2024年9月30日(火)
主催 公益財団法人 大学セミナーハウス
後援 欧州連合駐日代表部

【開催趣旨】

 トランプ第二次政権が開始されてから世界は混乱を極めている。「アメリカファースト」という単独行動で果たして同政権が目標とする「MAGA(偉大なアメリカの再生)」は実現するのか。「偉大さ」には信用や信頼が不可欠だ。「ディール」による合意はそうした暗黙の前提を揺るがすことになるのではないか。
 当初よりEUは「準備はできている」と再三言明してきた。それは、トランプ高関税政策に対抗して、カナダ、メキシコ、中国、インドなどを含む諸国とのグローバルな多国間協力アプローチというEUの姿勢に明確だ。他方でウクライナ戦争への対応の文脈で、関連産業部門の発展と協力を前提にした共通防衛政策、「再軍備」の意志も明らかにしている。
 トランプ政権誕生によって不確実性を増した世界で、EUは今後どのようなかじ取りを迫られるのか。皆さんと一緒に考えてみたい。 
(企画委員長渡邊啓貴 )

【特別講演】

「不確実化する世界におけるEUの真価」

講演者:駐日欧州連合代表部 公使/副代表 トーマス・ニョッキ氏
(Mr. Thomas Gnocchi Minister/Deputy Head of Delegation
 Delegation of the European Union to Japan)

【分科会】

 ご関心のあるテーマ(分科会)を、申し込み時に選んでいただきます。希望者多数の場合は調整させていただきます。
分科会では、講師指導のもと、問題設定・解明・まとめといった段取りで議論を展開します。
<第1分科会>ウクライナ戦争とEUの戦略的自立

帝京大学法学部教授・東京外国語大学名誉教授 渡邊 啓貴
東洋英和女学院大学国際社会学部学部長教授  小久保 康之

主旨: ロシアがウクライナに軍事侵攻してから3年が経過した。EUおよびEU加盟国はウクライナに対して可能な限りの軍事・資金援助を行ってきた。米国トランプ政権の停戦調停に対して、プーチン大統領は応じる気配もなく、米国がウクライナ支援を継続するかどうかも定かではない。EU及びEU加盟諸国のみでウクライナ支援を続けることは可能なのか。軍事的安全保障面のみならず、EUには「戦略的自立」を目指すことが求められている。
 日々動いている国際情勢を睨みつつ、EUが抱える根本的な問題について参加者諸君と考えていきたい。
<第2分科会>トランプ関税に対抗するEU:日EU連携の強化へ

中央大学経済研究所客員研究員・東北大学名誉教授 田中 素香
日本大学経済学部准教授             太田 瑞希子  

主旨:トランプ政権(第2次)は歴史を戦前へ逆転させる種々の攻撃を米国社会と世界に対して行っているが、経済面では関税政策である。鉄鋼・アルミ・自動車関税に続いて、7月に高率の「相互関税」を予定する。高率関税は第2次大戦の一因ともなった経済障壁で、日本・EU・その他世界への悪影響は計り知れない。
 第2分科会では、関税とは何か、関税の歴史、第2次大戦後の関税引き下げの思想・制度・発展過程、トランプ関税のEUへの影響、日本が主導する自由貿易協定CPTPP、そしてトランプ関税に対する日EUの連携の強化について学ぶ。できれば、トランプの「EUの非関税障壁」攻撃にまで考察を伸ばしたい。
<第3分科会>グリーンで公正な経済社会を目指して
       ーEUの産業戦略と域内市場戦略

立教大学経済学部教授     蓮見 雄
一橋大学大学院法学研究科教授 中西 優美子

主旨: EUは、GXとDXによる産業構造転換を通じて、公正で豊かな経済社会を実現することを目指して、欧州グリーンディールという名の成長戦略に取り組んでいる。不確実性を増す国際環境下において、その実現には域内外において公正な競争条件を確保することが必要であり、特にEU競争法を含めた域内市場戦略は重要な役割を果たす。
 そこで、第3分科会では、産業競争力強化を軸とした今後5年間のEU政策の羅針盤(「競争力コンパス」、「クリーン産業ディール」など)の展望と域内市場戦略の役割について考える。
<第4分科会>市民から見たEU

明治大学文学部准教授 昔農 英明
拓殖大学政経学部教授 細井 優子

主旨:EUでは東方拡大、欧州難民危機、ウクライナ戦争によって、多くの移民・難民を受け入れ、彼らの支援活動や社会統合を進めてきた。その背景には、EUが人間尊重、自由、民主主義、平等、法の支配、人権の保護を実現すべき理念として掲げていることがある。他方で、移民・難民の流入に伴い、EU加盟各国では排外主義的な右翼ポピュリスト政党が躍進している。このように、EUとその基本理念であるリベラルな価値観は高まる排外主義による挑戦を受けている。本分科会では、右翼拡大の政治的・社会的背景、右翼を支持する市民の意識やそうした排外主義に対抗するEU市民の動きを議論したい。
 

【開催当日プログラム】

第1日目 10月10日(金)17:00~受付
17:00~18:30 夕食
19:00~19:20 開会(委員長挨拶・各講師自己紹介)
19:20~21:00 全体会Ⅰ-⑴ 
基調講演(委員長)+20分ずつの講義(4名の講師)
21:15~22:15 【分科会討論 1】
各分科会での自己紹介と今後の議論について
第2日目 10月 11日(土)
07:30~09:00 朝食
08:45~09:00 学生幹事会連絡会
09:00~10:00 全体会Ⅰー⑵
20分ずつの講義(3名の講師)
10:15~12:00 特別講演(EU代表部公使/副代表)
12:00〜13:00 記念撮影・昼食
13:00~17:30 【分科会討論 2】
18:00~19:00 夕食
19:30~21:00 全体会Ⅱ 分科会中間報告会
21:00~22:00 参加者懇談会
第3日目  10月12日(日)
07:30~09:00 朝食後・宿泊室を退室
09:00~12:00 【分科会討論 3】
12:00~13:00 昼食
13:00~14:30 【分科会討論 4】
14:30~16:20 全体会Ⅲ 分科会最終報告会・講師講評
16:20~16:40 出席証明書配布・閉会

【EUセミナー企画委員】

<委員長>
渡邊 啓貴(帝京大学法学部教授・東京外国語大学名誉教授)
<委員>
太田 瑞希子(日本大学経済学部准教授)
小久保 康之(東洋英和女学院大学国際社会学部学部長教授)
昔農 英明(明治大学文学部准教授)
田中 素香(中央大学経済研究所客員研究員・東北大学名誉教授)
中西 優美子(一橋大学大学院法学研究科教授)
蓮見 雄(立教大学経済学部教授)
細井優子(拓殖大学政経学部教授)

【お問い合わせ】

公益財団法人 大学セミナーハウス セミナー事業部
〒192-0372 東京都八王子市下柚木1987-1
TEL:042-676-8512(直)FAX:042-676-1220(代)
E-mail:seminar@seminarhouse.or.jp
URL:https://iush.jp/