古田武彦記念古代史セミナー2025
卑弥呼はどこにいたか
日程 | 2024年11月8日(土)~9日(日) |
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参加対象 | 古代史に関心のある方ならどなたでも参加できます。 |
開催形式 | 会場参加とZoomを用いたオンライン参加の同時双方向型の ハイブリッドセミナー |
定員 | ◇オンライン参加 100名 ◇会場参加 50名 |
参加費 | 【オンライン参加】 7,000円、学生(会員校2,000円、一般校3,000円) ※参加費には資料代、消費税を含みます。 【会場参加】 17,000 円、学生(会員校8,000 円、一般校10,000 円) ※参加費には宿泊・食事代・資料代、消費税を含みます。 |
お支払い方法 | ❶クレジットカード払い……後日お支払い用リンクをお送りいたします。 (VISA・MasterCard・JCB・AMRICANEXPRESS・ Diners Club International・Discover) ❷銀行振り込み……後日振込み先情報をお送りいたします。 ❸会場参加の方は、当日会場でもお支払いいただけます。 ※現金またはカード払い (VISA・MasterCard・JCB・AMRICANEXPRESS・ Diners Club International) |
会場 | 大学セミナーハウス(東京都八王子市下柚木1987-1) ※交通案内はこちら |
申込方法 | お申込みはこちらから 「古田武彦記念古代史セミナー2025申込みフォーム」 |
申込締切 | 2025年10月17日(金) |
主催 | 公益財団法人 大学セミナーハウス |
共催 | 多元的古代研究会、東海古代研究会、東京古田会、古田史学の会 |
【ハイブリット方式での開催について】
今年度もインターネットを利用したオンライン参加者と直接セミナーハウスにご来館いただく会場参加者が同時双方向で交流できるハイブリッド方式でのセミナーを実施すべく準備を進めています。
インターネットを使える環境があり、カメラ付きのパソコンをお持ちの方は、御自宅等からインターネットを使ってオンライン参加して頂くことが可能です。
オンライン参加が困難な方や直接講師や参加者との交流をご希望の方は、会場参加をお勧めいたします。
御不明な点がありましたら、事務局(042-676-8512)に御相談ください。
今年度もインターネットを利用したオンライン参加者と直接セミナーハウスにご来館いただく会場参加者が同時双方向で交流できるハイブリッド方式でのセミナーを実施すべく準備を進めています。
インターネットを使える環境があり、カメラ付きのパソコンをお持ちの方は、御自宅等からインターネットを使ってオンライン参加して頂くことが可能です。
オンライン参加が困難な方や直接講師や参加者との交流をご希望の方は、会場参加をお勧めいたします。
御不明な点がありましたら、事務局(042-676-8512)に御相談ください。
■開催趣旨 古田武彦記念古代史セミナー2025
今年も論理的、科学的、客観的に史実に迫ろう
「古田武彦記念古代史セミナー」は、今回が8回目になります。近年のテーマは、卑弥呼の時代(3世紀)、倭の五王の時代(5世紀)、「日出づる処の天子」の時代(7世紀)と続き、前回と前々回は「倭国から日本国へ」をテーマにしました。今回は、3世紀に戻り、テーマを「卑弥呼はどこにいたか」に絞りました。
古代史学においては史実の解明が基本であり、そのための作業即ち証明は論理的、科学的、従って客観的であり、当然のことながらevidence-basedでなければなりません。史実にはWhen、Where、Who、What、Why、Howなどの要素が含まれますが、今回のテーマはWhereを解明しようというものです。Whereは客観的情報であり、論理的、科学的かつ十分な説得力を持つ証明が求められます。
古代史学は、先ず客観的に史実を確定し、それを各自の歴史観に基づいて解釈したり評価したりすべきです。屡々歴史観が史実に先行する議論が行なわれているのは何としたことでしょうか。当然のことながら、議論の前提は客観的でなければなりません。客観性のない前提から出発する議論には、その前提を認める者しか関心を示さないからです。客観性のある前提から出発して、論理的、科学的で誰もが理解出来る議論の結果として史実に迫ることが期待されます。
今回のテーマは非常に長い議論の歴史があるにも拘わらず、いまだに史実に到達していません。この議論は専ら『三国志』魏志倭人伝を拠り所にして展開されてきましたが、客観性のない読み方や論理的でない解釈までもが百出して今日に至っているといえます。一つの文献だけに依拠しようとすると往々にして起きることです。魏志倭人伝とは独立な情報(例えば風土記、伝承など)があれば良いのですが・・・。勿論、もう一つの極めて重要な情報源が考古学的成果であることはいうまでもありません。
今回のセミナーは、古代史学と考古学に関する4つの講演とパネルディスカッションを中心に構成します。古代史学と考古学の有機的な融合により、卑弥呼のいた場所に少しでも近付きたいと期待しています。研究者のみならず、古代史に関心を持つ全ての人を歓迎します。若い人々にとって真実の古代を覗く窓になれば幸いです。
古代史学においては史実の解明が基本であり、そのための作業即ち証明は論理的、科学的、従って客観的であり、当然のことながらevidence-basedでなければなりません。史実にはWhen、Where、Who、What、Why、Howなどの要素が含まれますが、今回のテーマはWhereを解明しようというものです。Whereは客観的情報であり、論理的、科学的かつ十分な説得力を持つ証明が求められます。
古代史学は、先ず客観的に史実を確定し、それを各自の歴史観に基づいて解釈したり評価したりすべきです。屡々歴史観が史実に先行する議論が行なわれているのは何としたことでしょうか。当然のことながら、議論の前提は客観的でなければなりません。客観性のない前提から出発する議論には、その前提を認める者しか関心を示さないからです。客観性のある前提から出発して、論理的、科学的で誰もが理解出来る議論の結果として史実に迫ることが期待されます。
今回のテーマは非常に長い議論の歴史があるにも拘わらず、いまだに史実に到達していません。この議論は専ら『三国志』魏志倭人伝を拠り所にして展開されてきましたが、客観性のない読み方や論理的でない解釈までもが百出して今日に至っているといえます。一つの文献だけに依拠しようとすると往々にして起きることです。魏志倭人伝とは独立な情報(例えば風土記、伝承など)があれば良いのですが・・・。勿論、もう一つの極めて重要な情報源が考古学的成果であることはいうまでもありません。
今回のセミナーは、古代史学と考古学に関する4つの講演とパネルディスカッションを中心に構成します。古代史学と考古学の有機的な融合により、卑弥呼のいた場所に少しでも近付きたいと期待しています。研究者のみならず、古代史に関心を持つ全ての人を歓迎します。若い人々にとって真実の古代を覗く窓になれば幸いです。
このセミナーは、大学セミナーハウスと多元的古代研究会、東海古代研究会、東京古田会及び古田史学の会が共同で開催します。 【実行委員長 荻上紘一】
■講演1 東アジアからみた卑弥呼王権-公孫氏政権と魏王朝- 仁藤敦史
「魏志倭人伝」の記述や最新の考古学的成果を基礎として、近年有力となった畿内説の立場に立ちながら、東アジア史の観点から卑弥呼の王権と公孫氏や魏王朝との外交関係を論じる。鬼道を駆使する卑弥呼は、普遍性を有する鏡の祭祀により、倭国乱により疲弊した大人層の支持を得て「共立」される。そこでは、「一大率」「大倭」「都市」などの国を超えた官職を設定することで、鉄資源や先進文物の流通をコントロールし、倭国王としての求心性を維持したと考えられる。
仁藤敦史(にとう あつし)先生プロフィール
国立歴史民俗博物館歴史研究部教授(2008~2025年)
主な著書:『古代王権と東アジア世界』(吉川弘文館、2024)、『加耶/任那』(中央公論新社、2024)
主な著書:『古代王権と東アジア世界』(吉川弘文館、2024)、『加耶/任那』(中央公論新社、2024)
■講演2 「伊都国」・「奴国」の遺跡と出土遺物からみた3世紀の
「倭国」と「邪馬台国」について 久住猛雄
「邪馬台国」時代の3世紀(弥生時代終末期~古墳時代初頭)の北部九州の最有力国である「伊都国」と「奴国」の遺跡と遺物を紹介する。この2国を統べた「倭国」の都がある「邪馬台国」は、この2国と同等かそれ以上のレベルの地域でなければならない。そうすると北部九州に「邪馬台国」は存在しえず、当時興隆中であった畿内大和地域がやはりその筆頭候補となる。また博多湾岸に「邪馬壹国」を求める意見も承知しているが、糸島から福岡平野の範囲に「伊都国」「奴国」「邪馬壹国」の3大国を入れ込むことはできない。また畿内に「邪馬台国」があっても、外交と物流の上では「伊都国」と「奴国」が未だに最重要地域だったことを示す。
久住猛雄(くすみ たけお)先生プロフィール
1995 年 早稲田大学大学院文学研究科博士前期課程修了、同年より福岡市教育委員会・市役所に文化財専門職として入庁・在職
主な著書:2008年「福岡平野 比恵・那珂遺跡群~列島における最古の「都市」~」『弥生時代の考古学』8「集落からよむ弥生社会」同成社
2012年「奴国とその周辺」『季刊考古学・別冊18 邪馬台国をめぐる国々』雄山閣
2023年「弥生時代の「板石硯」『季刊考古学・別冊43 九州考古学の最前線(1)』雄山閣
主な著書:2008年「福岡平野 比恵・那珂遺跡群~列島における最古の「都市」~」『弥生時代の考古学』8「集落からよむ弥生社会」同成社
2012年「奴国とその周辺」『季刊考古学・別冊18 邪馬台国をめぐる国々』雄山閣
2023年「弥生時代の「板石硯」『季刊考古学・別冊43 九州考古学の最前線(1)』雄山閣
■講演3 大和ではありえぬ邪馬台国 関川尚功
奈良県内で長らく発掘調査をしていると、弥生時代から大型古墳の出現に大きな画期があることが実感される。そして箸墓古墳出現以前の大和には、邪馬台国のような国が存在することを証明できる遺跡や遺物というものは存在しない。つまり銅鐸はあっても鏡はみられないし、楽浪郡や帯方郡から来るような土器もほとんどない。大きな弥生墳墓もみられない。大和の弥生遺跡は大きくとも、その性格はこのようなものであることが、今ではわかってきた。大和のこの状態を九州と比較すれば、誰でもその差というものは理解できるはずである。邪馬台国大和説の根拠は鏡や古墳であり、大和の遺跡や墳墓の実態とは正反対である。これだけでも大和説は初めから成り立たないといわざるをえないのである。
関川尚功(せきがわ ひさよし)先生プロフィール
橿原考古学研究所で奈良県内の発掘調査を長年行ってきた。現在も奈良県葛城地域の文化財調査とその普及にたずさわっている。これまで纒向遺跡をはじめ多くの遺跡・古墳・宮跡の調査に加わってきたので、邪馬台国から大和王権の時代までがテーマである。
■講演4 三国志・東夷伝に始まる卑弥呼への道程 谷川清隆
東夷伝では、朝鮮半島は短里(一里は75~77メートル)で記述されている。卑弥呼への使者は朝鮮半島を通り、九州に上陸する。日本列島をどのような「里」で記述したのか。これが問題だ。そこで、当時の中国の測量技術を紹介する。東西と南北の方角は精度良く決めることができる。距離は東西も南北も車輪の回転で測る。南北はノーモンの影の差を利用する。
また、短里の起源および変種について図解する。以上のことから、卑弥呼のいた場所はわからないにしても、北緯30~40度の範囲内であることが推定される。更に、朝鮮半島や九州における道路の整備状況なども含めて研究を進めている。
また、短里の起源および変種について図解する。以上のことから、卑弥呼のいた場所はわからないにしても、北緯30~40度の範囲内であることが推定される。更に、朝鮮半島や九州における道路の整備状況なども含めて研究を進めている。
谷川清隆(たにかわ きよたか)先生プロフィール
国立天文台、科学研究部、特別客員研究員
JSPS研究助成:「日本書紀・続日本紀と日本天文学の発達」(2008〜2010)、「東アジアとインドの天文学」(2011〜2013)、「地球自転変動と気候変動」(2015〜2018)
JSPS研究助成:「日本書紀・続日本紀と日本天文学の発達」(2008〜2010)、「東アジアとインドの天文学」(2011〜2013)、「地球自転変動と気候変動」(2015〜2018)
【パネルディスカッション】
仁藤敦史、久住猛雄、関川尚功、谷川清隆
大墨伸明(司会)
大墨伸明(司会)
■スケジュール
第1日目 11月8日(土)11:50から受付後昼食
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13:20~13:30 | 開会 |
13:30~15:30 | 講演1 仁藤敦史先生 |
15:40~17:40 | 講演2 久住猛雄先生 |
17:40~17:50 | 写真撮影 |
18:00~19:00 | 夕食 |
19:00〜 | 情報交換会 (最初の30分:スライドショー)会場参加者のみ |
第2日目 11月9日(日)朝食後(7:30~9:00)宿泊室を退室
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09:00~11:00 | 講演3 関川尚功先生 |
11:10~13:00 | 講演4 谷川清隆先生 |
13:00~13:50 | 昼食 |
13:50~16:00 | パネルディスカッション ★パネラー:講師4名 司会進行:大墨伸明委員 |
16:00~16:15 | 閉会・実行委員長挨拶 |
16:15~ | 解散 |
■古田武彦記念古代史セミナー実行委員
荻上 紘一(委員長)
大越 邦生
大墨 伸明
橘髙 修
古賀 達也
谷川 清隆
西坂 久和
畑田 寿一 / 宮澤 健二
冨川 ケイ子
和田 昌美
大越 邦生
大墨 伸明
橘髙 修
古賀 達也
谷川 清隆
西坂 久和
畑田 寿一 / 宮澤 健二
冨川 ケイ子
和田 昌美
■お問い合わせ
公益財団法人 大学セミナーハウス セミナー事業部
〒192-0372 東京都八王子市下柚木1987-1
TEL:042-676-8512(直)FAX:042-676-1220(代)
E-mail:seminar@seminarhouse.or.jp
URL:https://iush.jp/
〒192-0372 東京都八王子市下柚木1987-1
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E-mail:seminar@seminarhouse.or.jp
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