セミナー・イベント

世界の中の中国と日本-現代中国理解Ⅴ
−内在的な中国理解に基づいて考える

日程 2023年12月2日(土)~3日(日) 1泊2日
参加対象 大学生(大学院生、留学生を含む)、社会人
開催形式 対面宿泊型セミナー
定員  35 名
参加費 会員校学生7,000円、一般校学生9,000円、社会人16,000円
※学生は大学院生、学部学生、留学生、研究生を含みます。
※参加費には宿泊費・食事費、消費税を含みます。
※会員校リストはこちらへ
お支払い方法 ❶クレジットカード払い……後日お支払い用リンクをお送りいたします。
(VISA・MasterCard・JCB・AMRICANEXPRESS・ Diners Club ・Discover)
❷銀行振り込み……後日振込み先情報をお送りいたします。
会場 大学セミナーハウス(東京都八王子市下柚木1987-1)
※交通案内はこちら
申込方法 お申込みは、こちらから「現代中国理解Ⅴ」申込みフォーム
申込締切 2023年11月24日(金)   ■申込みを締切りました
主催 公益財団法人 大学セミナーハウス

【開催趣旨】


世界的にポストコロナの時代に入り、国家、地域、企業、個人などがそれぞれ原状回復を目指そうとしてもなかなかできず、それぞれが新たな着地点を見出すべく模索の中にいます。中国もその例外ではありません。習近平政権が3期目に入り、経済の回復、統治秩序の強化を目指しますが、そこにはコロナ前からありながらも、より深刻化した多くの問題が横たわっています。人口減少も予想より早く到来し、不動産市場もコロナ前には戻りません。また、コロナの感染拡大中に中国政府が採用した強硬な施策に対しては少なからぬ疑義が社会から惹起され、それがポストコロナの時期の統治に影響を与えています。対外関係の面でも、米中「競争」が激化するだけでなく、途上国・新興国との関係でもインドが台頭し、中国の立ち位置は難しくなってきています。このような中国をまずは理解すること、特に中国の様々な主体がこの問題をいかに捉え、対処しようとしているのでしょう。このセミナーではそれを政治、経済、社会、対外関係の面から考えます。それを踏まえて、日本の立ち位置、台湾問題を含めた東アジアの平和についても議論を深めていきましょう。参加をお待ちしています。
(川島真企画委員長)

【基調講演】

テーマ:「内在的な中国理解に基づいて考える
講演者:川島 真(東京大学大学院教授・当セミナー企画委員長)

【分科会】

第1分科会
テーマ:「政治」
講 師:小嶋華津子(慶應義塾大学法学部教授)

主 旨: この分科会では、昨年に引き続き、「習近平総書記になった」つもりで、中国が直面している諸課題について、どう差配したらよいのかを真剣に話し合いたいと思います。汚職の撲滅、地方財政の再建、国民の福祉の向上、少数民族地域の安定、安全保障の強化など、中国が取り組むべき課題は多岐に及んでいます。では、これらの課題にとり組むにあたって、習近平総書記が用いるのことのできる政治的リソースやツールにはどのようなものがあるのでしょうか。政策の決定や実施には、どのような障碍が想定されるでしょうか。話し合いを通じて、中国共産党とはどのような組織なのか、中国の官僚機構はどのような特徴をもっているのか、権力機構と市場や社会とはどのような関係にあるのかについて理解を深めたいと思います。

第2分科会
テーマ:「社会」
講 師:金野純(学習院女子大学国際文化交流学部教授)

主 旨: この分科会では、現代中国社会が抱える諸問題と共産党による社会統治の観点から、今の中国について考えてみたいと思います。躍進/停滞など経済面から報じられることの多い中国ですが、そこには多種多様な社会問題(人口減少と社会保障、環境破壊、民族対立、世代による政治的価値観の変化…等々)が存在しています。
 本グループでは、講師が準備したコースパックに基づいて、こうした社会の諸課題についてより深く理解する機会を提供したいと考えています。最終的にはいくつかのグループに分かれて複数の社会問題を考察することで、一党独裁体制下における中国社会の持続的発展の可能性について、多様な視点から議論したいと思います。

第3分科会
テーマ:「経済」
講 師:森路未央(大東文化大学外国語学部准教授)

主 旨: ポストコロナ期に入り、中国経済に関して、メディアなどからは不動産不況など成長の停滞が伝わってきます。また、米中対立、ロシアのウクライナ侵攻などをきっかけとした、中国経済の先行き不透明・不確実性も未だ存在しています。全般的に、コロナ前よりも、ネガティブな内容が多いのではないでしょうか。
 この分科会では、まず中国経済の現況を概略します。経済成長が鈍化しつつあるなかでも、成長をけん引しているエンジンを抽出し、中国市場における日本企業のビジネスチャンスを模索します。在中国日系企業は引き続き中国市場で勝負していくのでしょうか?いや撤退または縮小するのでしょうか?それはどのような産業で起きる可能性があるのでしょうか?こうしたことを議論しながら、日本にとっての中国経済の将来性を見出すことにチャレンジしてみます。

第4分科会
テーマ:「国際関係+台湾」
講 師:川島真(東京大学大学院総合文化研究科教授)

主 旨:  この分科会では、中国の対外関係、また台湾問題を含む東アジア地域の問題などを扱います。習近平政権は、先進国による秩序を批判し自ら秩序の先導者になろうとしています。コロナ禍、ウクライナ戦争などへの対処にもそのような姿勢が現れています。しかし、米中「競争」やインドがグローバルサウスサミットに中国を招待しないなど様々な課題があり、世界的な対中好感度もコロナ前後で悪化しました。他方で、国内での厳しい統治を反映して、外交官たちの行動様式も「戦狼」などと言われ批判されています。そして、周辺地域でも中国からの「圧力」は高まるばかりです。この分科会では、その中国の対外姿勢を内在的に、かつ全体的に理解していくことを目指します。

【プログラム】

第1日目  12月2日(土)
12:00~ 受付
13:30~13:40 開会 
13:40~14:50 全体会Ⅰ 趣旨説明・基調講演(川島真先生)
14:50~15:10 事務局より案内・記念撮影・宿泊室に入室
15:10〜17:30 【分科会討論Ⅰ】
17:30~18:30 夕食
18:30〜21:00 全体会Ⅱ 
21:00~22:30 懇親会
第2日目 12月3日(日)
07:30~ 朝食・宿泊室を退室
09:00~11:30 【分科会討論Ⅱ】
11:30~12:30 昼食
12:30~15:00 全体会Ⅲ
15:00〜15:10 総括・講師コメント
15:10~ 修了証書交付・閉会

企画委員

川島 真(東京大学大学院総合文化研究科 教授)【委員長 】
小嶋 華津子(慶應義塾大学法学部 教授)
金野 純(学習院女子大学国際文化交流学部 教授)
森 路未央 (大東文化大学外国語学部 准教授)
 

お問い合わせ

公益財団法人 大学セミナーハウス セミナー事業部
〒192-0372 東京都八王子市下柚木1987-1
TEL:042-676-8512(直)FAX:042-676-1220(代)
E-mail:seminar@seminarhouse.or.jp
URL:https://iush.jp/
 

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