セミナー・イベント

古田武彦記念古代史セミナー2022
<ハイブリッド方式で開催いたします>

日程 2022年11月12日(土)~13日(日)
参加対象 古代史に関心のある方ならどなたでも参加できます。
参加費 【オンライン参加】
 6,000円、学生(会員校1,000円、一般校2,000円)
※参加費には資料代、消費税を含みます。
【会場参加】
15,000 円、学生(会員校6,000 円、一般校7,000 円)
※参加費には宿泊・食事代・資料代、消費税を含みます。
お支払い方法 ❶クレジットカード払い……後日お支払い用リンクをお送りいたします。
(VISA・MasterCard・JCB・AMRICANEXPRESS・ Diners Club International・Discover)
❷銀行振り込み……後日振込み先情報をお送りいたします。

❸会場参加の方は、当日会場でもお支払いいただけます。
※現金またはカード払い
(VISA・MasterCard・JCB・AMRICANEXPRESS・ Diners Club International)
会場 大学セミナーハウス(東京都八王子市下柚木1987-1)
※交通案内はこちら
申込方法 お申込みは、こちらから古田武彦記念古代史セミナー2022申込みフォーム」
申込締切 2022年11月3日(木)
主催 公益財団法人 大学セミナーハウス
共催 多元的古代研究会、東海古代研究会、東京古田会、古田史学の会
【ハイブリット方式での開催について】
●コロナ禍のために、多くの方々が一堂に会してセミナーを実施することが困難な状況にあるといわざるを得ません。その様な現状を踏まえて、インターネットを活用するセミナーを実施すべく準備を進めています。
 御自宅等にインターネットを使える環境があり、カメラ付きのパソコンをお持ちの方は、御自宅等からインターネットを使ってセミナーに参加して頂くことが可能です。できるだけこの方法で参加して頂くことをお薦め致します。
 一方、御自身ではインターネットによる参加が不可能な方のために、セミナーハウスでは安全対策に十分配慮して、受入態勢を整えて参ります。セミナーハウスに御来館頂けば、インターネットをお使いになれない方でも、全ての参加者と同時双方向的に繋がることができるように致します。御不明な点がありましたら、事務局(042-676-8512)に御相談ください。

 
●当法人は新型コロナ感染症対策として様々な取り組みを行っております。
 詳しくはこちらをご覧ください。

■開催趣旨 「聖徳太子」と「日出づる処の天子」の時代

  「古田武彦記念古代史セミナー」は、卑弥呼の時代(3世紀)、倭の五王の時代(5世紀)と続き今回が5回目となります。今回は「聖徳太子」と「日出づる処の天子」の時代(7世紀)に焦点を当てることにしました。
「聖徳太子」は、1930年以来1986年まで、7回(百円札4回、千円札、五千円札、一万円札各1回)に亘り高額紙幣の顔として、日本人の懐を暖かくしてくれる「有難い存在」であり続けました。その「聖徳太子」は、冠位十二階や十七条憲法を定めるなどの偉大な業績を残す一方で、遣隋使に託した国書に「日出づる処の天子書を日没する処の天子に致す恙無きや」と書いて煬帝を激怒させたという話もよく知られています。しかし、「日出づる処の天子・・・」と書かれた国書に関する記述が正史である『日本書紀』に見られないのはどうしたことでしょう。相手を怒らせたからでしょうか。
 一方、(百衲本)『隋書』俀国伝には、「俀王姓阿毎字多利思北孤號阿輩雞彌」が隋に使者を遣わし、国書には「日出處天子致書日没處天子無恙云云」と書かれていたと記されています。「(百衲本)『隋書』俀国伝に「俀王姓阿毎字多利思北孤號阿輩雞彌」と記されている人物」=「聖徳太子」であれば話は簡単ですが、両者の属性を比較すれば一致しないものばかりです。一般に、2人が同一人物であることを証明するのは非常に難しいのですが、異なる人物であることの証明は簡単です。一致しない属性が一つでもあれば同一人物ではありません。それどころか、「聖徳太子」に関しては、存在すら疑われている有様です。
 物語として古代を語るのは夢がありこの上なく楽しいのですが、古代史学においては科学的な「史実」の確認が基本であり、その作業は客観的且つevidence-basedでなければなりません。今回のセミナーでは「聖徳太子」と「(百衲本)『隋書』俀国伝に「俀王姓阿毎字多利思北孤號阿輩雞彌」と記されている人物」に焦点を当てることにより、7世紀の真実の歴史に迫りたいと思います。
 今回のセミナーは、嘗て50年以上に亘って日本人の懐を暖め続けてくれた「聖徳太子」が架空の人物であるという大山誠一先生による「衝撃的な」研究成果をお聴きすることから始めたいと考えました。
 このセミナーでは、大山先生の特別講演をお聴きした上で、古田先生の古代史学の研究方法を再確認しながら、「日出づる処の天子」の時代のevidence-based historyについて建設的な議論が盛り上がることを期待しています。
 このセミナーは、研究者のみならず、古代史に関心を持つ全ての人を歓迎します。このセミナーが、若い人々が真実の古代を覗く窓になれば幸いです。
 このセミナーは、大学セミナーハウスと多元的古代研究会、東海古代研究会、東京古田会及び古田史学の会が共同で開催します。
実行委員長 荻上紘一 

■特別講演 「日本古代史と聖徳太子」    大山誠一

七世紀までの日本古代史の研究は、日本書紀を肯定的に評価するか、厳密な史料批判を求めるかで立場が分かれる。坂本太郎以来の前者では、六世紀末に突然中国的素養豊かな聖徳太子が登場し日本の行く末を示す。太子没後、その理想を継いだ中大兄と中臣鎌足らが反対派の蘇我入鹿を滅ぼして大化改新を断行する。その後、七〇一年に大宝律令が編纂されて中国的律令国家が完成すると説かれる。しかし、津田左右吉以来の書紀に対する懐疑的立場も健在である。特に、中国との交流がなかった時代に、不世出の偉人の聖徳太子が登場するというのは学問的ではあるまい。それに、大化改新詔は大宝令の知識で作られたものであり、当時の日本が律令国家を目指していたかも疑問である。書紀の虚構性は明らかである。とすれば、古代の真実はその虚構そのものの解明にあると言えよう。

大山誠一先生プロフィール

1944年、東京都生まれ。1975年、東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。1999年、博士(文学)。中部大学名誉教授。専攻は日本古代政治史。
主な著書に『古代国家と大化改新』(吉川弘文館、1988年)、『長屋王家木簡と奈良朝政治史』(吉川弘文館、1993年)、『〈聖徳太子〉の誕生』(吉川弘文館、1999年)、『日本古代の外交と地方行政』(吉川弘文館、1999年)、『聖徳太子の真実』(編著、平凡社、2003年)、『天孫降臨の夢』(NHKブックス、2009年)、『日本書紀の謎と聖徳太子』(編著、平凡社、2011年)、『神話と天皇』(平凡社、2017年)など。

■講演

【セッション】 古田武彦氏の業績に基づく論点整理 

■そうだったのか「日出づる処の天子」                              大越邦生
【要 旨】
発表者は、古田の古代史を可視化し、市民に広げる活動をしている。セミナーでは講座を公開し、古田の研究業績の論点整理をする。プレゼンが参加者に話題を提供し、議論を深めることに寄与できればよいと願っている。
 

【セッションⅠ】 『隋書』を徹底して読む 

■問題提議:『隋書』倭国伝の外交と『日本書紀』推古紀の外交との相反     大墨伸明
【要 旨】倭国伝と推古紀の遣使の記録は整合させることがむつかしい。『隋書』突厥伝の対等外交から臣属外交への転換を座標軸におくと、二つの外交記録は対照的な性格をもつ。異なる国の外交記録ではなかったか。
■『隋書』俀国伝から俀国の領域を明らかにする                榛葉順一
【要 旨】『隋書』俀国伝に記述される俀国の地理記事や文林郎裴世清の行路記事などを検討し、そこに登場する地名や行路の距離・方向からその国の所在地を探した。俀国伝が記す場所は九州島であった。
■多利思北孤は難波で裴世清を迎えた                     服部静尚
【要 旨】多利思北孤の都は筑紫にあった。しかし隋使来訪時には、多利思北孤は難波に滞在しており、ここで裴世清を迎えたと見うけられる。『隋書』俀国伝はこの事実を簡潔に伝えていた。
 

【セッションⅡ】 日本の文献を徹底して読む 

■問題提議:日本書紀と法隆寺系史料の中の「聖徳太子」             橘高修
【要 旨】日本書紀の「聖徳太子」に対する記述を考察し、法隆寺系史料(釈迦三尊像光背銘、薬師像光背銘、天寿国繍帳銘)との相違、あるいは先後関係を明らかにすることによってそれぞれの史料の作成意図と「聖徳太子」の実像を探る。
■『伊予国風土記』所収の「温湯碑」が語る真実                 合田洋一
【要 旨】松山市道後温泉には珠玉の伝承として「聖徳太子道後來湯説」がある。これは『釈日本紀』に逸文として所載されている『伊予国風土記』所収の「温湯碑」と言われる碑文に起因している。しかしながら、碑文の「法王大王」は聖徳太子ではなく九州王朝の天子・多利思北孤であり、その行幸地は道後温泉ではない。碑文が語る真実とは何か。
■七世紀の倭国と日本国                            谷川清隆
【要 旨】七世紀の日本列島に二つの国、倭国と日本国が併存していたかどうかを調べた。隋書、新舊唐書と日本書紀に記載された外交記事を照らし合わせて考察した。倭国と日本国が併存することが言えたと思う。
■多利思北孤が聖徳太子ではありえない。九州年号から証する。          中村通敏
【要 旨】百済の救援戦に敗れた九州王朝は、ヤマト王朝側に吸収合併された。結果、ヤマト王朝は、その業績・財産一「聖徳」も「憲法」も迦三尊像」も取り上げた。諸種の傍証から証したい。
■考古史料から見る多利思北孤の国の姿 よみがえる九州王朝           大下隆司
【要 旨】栄光から滅亡へ、多利思北孤が 日本列島に築いた「理想の国」は 栄え、そして滅亡 していきました。この国の姿はどのようなものだったのでしょうか。古田先生の学説をベースに新しい考古情報も加え、その国の姿を再現していきたいとおもいます。

■スケジュール

第1日目 11月12日(土)11:30から受付後昼食
13:00~13:30 開会
13:30~16:30 特別講演(大山誠一先生)・ディスカッション
16:45~18:00 論点整理(大越邦生委員)
18:00~ 夕食
19:00〜21:30 情報交換会
第2日目 11月13日(日)
09:00~12:00 セッションⅠ 随書を徹底して読む
12:00~ 昼食
13:00~16:30 セッションⅡ 日本の文献を徹底して読む
16:30~ 閉会・解散

■古田武彦記念古代史セミナー実行委員

荻上 紘一(委員長)
大越 邦生
大墨 伸明
荻野谷正博
橘高 修
西坂 久和
畑田 寿一
冨川 ケイ子
和田 昌美

■お問い合わせ

公益財団法人 大学セミナーハウス セミナー事業部
〒192-0372 東京都八王子市下柚木1987-1
TEL:042-676-8512(直)FAX:042-676-1220(代)
E-mail:seminar@seminarhouse.or.jp
URL:https://iush.jp/