セミナー・イベント

第8回EUセミナー「再生するEUと世界」
2019年12月13日(金)~15日(日)

開催要項

期日 2019年12月13日(金)~15日(日)2泊3日
募集対象 大学生、留学生、高校生、社会人
募集人員 70名(先着順)
参加費 会員校学生(講師ゼミ生を含む)10,000円、一般校12,000円、留学生 8,000円、高校生5,000円、社会人14,000円
*参加費には宿泊・食事・受講費、消費税を含みます。
会場 大学セミナーハウス(東京都八王子市下柚木1987-1)
※交通案内はこちら
申込 申込フォームに必要事項をご入力いただき、お申込ください。
*お申し込みはこちらから
申込締切 2019年12月7日(土)
主催 公益財団法人 大学セミナーハウス
後援 駐日欧州連合代表部

趣旨

  EUはその幹部の任期満了に伴い、秋から新体制になります。 トランプ政権のアメリカ第一主義に翻弄される世界ですが、10月末を期限とするイギリスのEU離脱、米国との関税摩擦、イラン核合意問題に直面しながら、EUは新たに共通防衛政策や共通予算などの次の統合段階に進もうとしています。 新しい布陣となったEUは今後どのように進んでいくのでしょうか。皆さんと考えたいと思います。(EUセミナー企画委員長 渡邊啓貴)
 

特別講演「The EU as a Global Actor-A new era for EU-Japan relations-」
     駐日欧州連合代表部公使・副代表 フランチェスコ・フィニ氏

第1分科会 「世界経済の転換とEU」
 指導講師:太田 瑞希子先生(日本大学経済学部講師)
      田中 素香先生(中央大学経済研究所客員研究員・東北大学名誉教授)

 主旨:EUは今、米国トランプ政権の反EU行動(発言や関税賦課など)、中国の「一帯一路」戦略と中国企業の進出によるEU分断、Brexit(英国のEU離脱)が引き起こしかねない混乱という3つの困難に直面している。米中英3カ国の行動は世界の新時代到来を意味しており、EUは短期的および長期的に対応していかなければならない。第1分科会では米中英3カ国とEUの関係を多次元的に分析し、EUの立場と発展の方向性を探る。

第2分科会 「EUの新体制と市民社会」
 指導講師:福田 耕治先生(早稲田大学政治経済学術院教授)
      武田 健先生(東海大学政治経済学部講師)

主旨: 2019年、EUでは欧州議会選挙が行われ、欧州委員長、欧州理事会常任議長、外務・安保政策担当上級代表といった主要ポストの陣営も変わった。このEU新体制の重要課題の一つに、市民との間に強固な繋がりを築くことがある。欧州の人々はEUを遠い存在だと捉えがちである。EUに批判的な勢力は、その点につけこみ、EUに対する人々の懐疑心を煽ってもいる。EU新体制は、いかにして市民社会との繋がりを強化し、EUとしてのガバナンスの基盤を強化することができるのか、その方策をこの分科会は探ることとする。
 

第3分科会 「ブレグジット後のEU」
 指導講師:小久保康之先生(東洋英和女学院大学国際社会学部長・教授)
      渡邊 啓貴先生(帝京大学法学部教授・東京外国語大学名誉教授)

主旨:10月末に予定されているイギリスのEU離脱がまずどのような結果をもたらすか。①「合意なき離脱」となった場合のイギリス外交・対外的経済関係の行方、②北アイルランド問題、③排外主義的極右勢力が台頭するイタリアや東欧諸国の反EU勢力の台頭、④対中国政策・イラン合意をめぐるアメリカとの角逐など、多岐にわたる問題に直面するEUの将来について皆さんと一緒に考えてみたい。
 

第4分科会 「新たな日欧関係」
 指導講師:蓮見 雄先生(立教大学経済学部教授)
      明田 ゆかり先生(獨協大学経済学部非常勤講師・元外務省
                     経済局国際経済課課長補佐)

主旨:経済活動は易々と国境を越えて広がり、ルールの調和が求められている。だが、各地で狭い国益を強調するポピュリズムが台頭し、国際ルールの前提となるはずの民主主義や法の支配が軽んじられている。こうした中で、2019年2月、日EU間で経済連携協定(EPA)と戦略的パートナーシップ協定(SPA)が発効したことの意味は大きい*。日本とEUは、民主主義、法の支配といった価値を共有しているからだ。両協定は、「生きている(living agreement)」と形容されるように出発点にすぎないが、日本とEUの人々が新たな国際秩序を共に築いていく新たな機会となる。こうした視点からEPA・SPAを具体的に検討していく。(*SPAは暫定発効)

❖各分科会の事前課題と参考文献

【第1分科会】
<事前課題>
[EUとアメリカの関係] 2017年トランプ大統領が就任し、戦後世界経済の基本ルールを覆した。自由貿易主義・無差別主義・多国間主義がアメリカ主導で構築された戦後世界経済のルールであり、IMF、WTOなど国際制度はそれに準じて形成された。それを「アメリカファースト」の、保護主義・差別主義(国により貿易政策を差別)・2国間主義に転換した。とりわけ、中国に対する貿易「戦争」や技術の保護主義は世界に大きな問題を投げかけている。EUの「自由・無差別・多国間」主義と自由な人権重視の体制はトランプ政治と衝突する。この対立をどう評価し立場を決めるかは、日本にとっても非常に重要である。トランプ政策は右派ポピュリズムの系統であり、英国のEU離脱を主導したUKIPや保守党右派の政治家と共通する。その意味で、ポピュリズムも第1分科会の重要な議題になる。米EU関係の問題性を第1分解では第一に討論したい。
[EUと中国の関係] 中国は2012年に国家主席となった習近平の下で超大国路線を打ち出し、「一帯一路」戦略などで世界への影響力を強めている。EUに対しても「一帯一路」で東欧16カ国との「16+1」協議体制を構築し、2012年から毎年「16+1」首脳会議を開催してインフラ投資を支援するとともに、旧共産圏の16カ国と協調して、西欧(独仏)主導のEUに対立し、EU分断をはかっている。2つの超大国、アメリカと中国に対応するEUの態勢は貧弱であり、先行きが危ぶまれる。しかしながら、19年2月には、「日欧EPA(経済連携協定)」と「日欧SPA(戦略的パートナーシップ協定)が発効し、相互に重要なパートナーになった。中国に対する日本の政策を考察する場合にも、EU中国関係の知識は重要である。第1分科会の第2テーマとして、立ち入って検討したい。
[Brexit関係] 英国のEU離脱期限が2020年1月31日まで再延期され、2019年12月12日の総選挙によって保守党が勝利した場合、ジョンソン首相がEUと合意した離脱案で離脱する見通しである。BrexitはEUにとっても大きな問題だが、何よりも英国の経済・産業に甚大な影響をもたらす。第1分科会の第3テーマとして、英国がEUの単一市場・関税同盟から離脱する経済的影響(製造業における関税・税関手続き・原産地規則の適用・大陸への移転や、金融業における単一市場からの離脱など)、英国のEU離脱についての経緯、ジョンソン首相がEUと合意した離脱プラン、日系企業への影響について議論したい。
 
<第1分科会の予習について>3つの主要なテーマはいずれもアウツーデートなトピックであり、まとまった著書は、Brexit関係をのぞいて、少ない。第1分科会参加者は各自の裁量で予習、準備をして欲しい。インターネットを使って最新の論文、評論を検索し、自分の意見をとりまとめて、セミナーで議論を重ねることにしよう。各自、レジュメ形式あるいは論文形式にて自分の見解を整理したものを提出して欲しい(配布用に25部程度、データも持参すること)。

 <参考文献>
  • フォーリンアフェアーズ、世界、中央公論などの論説を読み、自分の意見をまとめる。インターネットで系統的に自分の課題を追求し、考えをまとめる。
  • EU中国関係については、国際貿易投資研究所(ITI)、ITI調査研究シリーズNo.67、『「一帯一路」戦略による中国の東ヨーロッパ進出-「16+1」をどう見るか-』、2018年2月。(国際貿易投資研究所をキーワードにサイトに入り、調査研究シリーズをチェックすること)
  • ビル・エモット著、伏見訳、『「西洋」の終わり』、日本経済新聞出版社、2017年。
  • ギデオン・ラックマン著、小坂訳、『イースタニゼーション』、日本経済新聞出版社、2019年。
  • トマ・ピケッティ著、山形他訳、『21世紀の資本』みすず書房、2014年。
  • カス・ミュデ+クリストバル・カルトワッセル著、永井他訳、『ポピュリズム』、白水社、2018年。
  • 小山洋司著、『EUの危機と再生』文眞堂、2017年。
  • 尾上修悟『BREXIT 「民衆の反逆」から見る英国のEU離脱』明石書店、2018年。
  • 須網隆夫『英国・EU離脱とEUの未来』日本経済評論社、2018年。
  • 「特集 英国・EUの異次元生存戦略」『世界経済評論』2019年7/8月号
  • その他、テーマに関する著書を自分で探して、参考にしてください。


 
【第2分科会】
<事前課題>
 以下の文献に目を通し、2019年に実施された欧州議会選挙の結果とEUの主要ポスト(欧州委員会委員長および各欧州委員、欧州理事会常任議長、外務・安保政策担当上級代表
欧州中央銀行総裁)の選定プロセスについて、各自、当日までにA4で1~2枚程度にまとめたものを持参されたい。その前提となる知識を参加者が共有したうえで、第2分科会で議論を進めていきたい。

 <事前課題用の参考文献>
  1. 福田耕治「欧州議会選挙後のEU情勢」『週刊 経団連タイムス』2019年7月25日(https://www.keidanren.or.jp/journal/times/2019/0725_08.html
  2. 駐日代表部「年欧州議会選挙について教えてください」EU MAG , 2019年4月9日(http://eumag.jp/questions/f0419/
  3. 駐日代表部「親派が多数を占めた年欧州議会選挙の結果EU MAG、2019年6月6日。(http://eumag.jp/news/h0619/
  4. 駐日代表部「ジェンダーと政治的立場のバランスが取れた次期首脳人事」EU MAG、2019年7月30日(http://eumag.jp/behind/d0719/
  <その他の重要な参考文献>
  1. 小久保康之 編著(2016)『統合を読む現代ヨーロッパを理解するための基礎』春風社。とくに第章と、第章。
  2. 中村民雄(2019)『EUとは何か-国家ではない未来の形(第3版)』信山社、とくに第3章。
  3. 筆頭候補制について、欧州議会の英語のウェブサイト(2019年7月3日)(https://www.europarl.europa.eu/news/de/press-room/elections-press-kit/2/lead-candidates )
  4. 欧州市民発議について、欧州委員会の英語のウェブサイト(https://ec.europa.eu/citizens-initiative/public/welcome )
  5. EU市民と直接関わりのあるEU政策の進展(EU MAGの記事)a環境政策http://eumag.jp/feature/b0916/)、bプラスティック製品の抑制(http://eumag.jp/questions/f0619/)c個人情報の保護< http://eumag.jp/issues/c0518/> d結束政策http://eumag.jp/issues/c0617/ e教育http://eumag.jp/feature/b0312/ f食の安全http://eumag.jp/feature/b0613/

開催当日プログラム(予定)

■1日目 12月13日(金)  
17:00~ 受付……………………………………… (本館1階ロビー)
17:30~ 講師打ち合わせ (やまゆり)
18:00~18:45(45) 夕食……………………………………… (やまゆり)
19:00~20:45(105) 開会・全体会(1)
(パネル・ディスカッション)…………
大学セミナーハウス館長挨拶
EUセミナー企画委員長趣旨説明
 
(講堂)
20:45~20:50(5) オリエンテーション…………………… (〃)
21:00~22:30(90) 分科会討論(1) ………………………… (各セミナー室)
■2日目 12月14日(土)  
8:00~9:00(60) 朝食(食堂は7:30からオープン)……… (やまゆり)
8:45~9:15(30) 学生幹事会連絡会……………………… (やまゆり)
9:15~10:25(70) 分科会討論(2) ………………………… (各セミナー室)
10:30~12:00(90) 特別講演…………………………………
講師(駐日欧州連合代表部大使)
   (司会:EU企画委員会会長)
(講堂)
12:00~13:00(60) 記念撮影…………………………………
昼食(大使と学生の懇談)………………
(講堂)
(やまゆり)
13:00~16:00(180) 分科会討論(3) ………………………… (各セミナー室)
16:15~18:00(105) 全体会(2)(分科会中間報告会)………
司会(学生)
(講堂)
18:00~18:45(45) 夕食……………………………………… (やまゆり)
19:00~21:30(150) 分科会討論(4) ………………………… (各セミナー室)
21:30~ 情報交換会……………………………… (講堂)
■3日目 12月15日(日)  
8:00~9:00(60) 朝食・チェックアウト…………………
(食堂は7:30からオープン)
(やまゆり)
9:30~12:00(150) 分科会討論(5) ………………………… (各セミナー室)
12:00~13:00(60) 昼食………………………………… (やまゆり)
13:00~15:30(150) 全体会(3) ………………………………
司会(学生)
(講堂)
 
15:30~ 修了証授与・閉会……………………… (〃)

EUセミナー企画委員会

太田 瑞希子(日本大学経済学部講師)
押村 高(青山学院大学副学長・国際政治経済学部教授)
小久保康之(東洋英和女学院大学国際社会学部長教授)
武田  健( 東海大学政治経済学部講師)
田中 素香(中央大学経済研究所客員研究員・東北大学名誉教授)
中西 優美子(一橋大学大学院法学研究科教授)
蓮見 雄(立教大学経済学部教授)
福田 耕治(早稲田大学政治経済学術院教授)
渡邊 啓貴(委員長・帝京大学法学部教授・東京外国語大学大学院名誉教授)
 

お問合わせ先

公益財団法人 大学セミナーハウス セミナー事業部 国際部門
〒192-0372 東京都八王子市下柚木1987-1
TEL:042-676-8512(直)FAX:042-676-1220(代)
E-mail:g-sun@seminarhouse.or.jp
URL:https://iush.jp/